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2.ブラジルの主な装飾石材、花崗岩

 現在商業的に最も重要な装飾石材は「花崗岩」であるが, その多くがSao Paulo, Rio de Janeiro, Bahiaの三州(以下それぞれSP, RJ, BAと略す)で採掘され海外でも有名な銘柄がある. 石材は色によって赤色, 褐色, 黄色, 緑色, 青色, 黒色, 灰色系に分類できる.
 赤色系の色はアルカリ長石によるもので, 濃赤色のGranito Vermelho Ituが有名である. この岩石はIUGSの分類ではアルカリ長石花崗岩(alkali feldspar granite 2)に相当し, モードで60%以上のカリ長石、35%の石英, 少量の黒雲母からなる. 採掘地はSao Paulo州Itu, Campinas両市で, 良質なものは切り出しブロック価格で立方メートル当たり800ドルに達する場合もある. 類似の岩石にGranito Capao Bonito (alkali feldspar granite 2, SP, Capao Bonito)があるが, カリ長石の色がわずかに薄い. Granito Braganca Paulista (syenogranite 3a, SP, Braganca Paulista)のカリ長石モードはそれほど高くないが, 色が桃色よりも赤に近い. Granito Amendoa (syenogranite 3a, SP, Itu)は等粒等方組織の全三者とは異なり, 桃色カリ長石の大型斑晶を多量に含む. これらのカリ長石の多い花崗岩は先カンブリア代末期の大陸衝突帯の中に小規模な貫入岩体として産する. いずれの岩石も大規模な露頭採掘が行われておらず, ブロック採掘(所謂たまいし)主体である.
 褐色系は閃長岩類で, 大部分は最近採掘が始まった. Minas Gerais州のGranito Marrom Caldas (alkali feldspar syenite 6*, MG, Caldas)は褐色アルカリ長石が主体で石英を含まない. 採掘はブロックのみである.
 黄色系ではGranito Ouro Velho (monzogranite 3b, RJ, Rio de Janeiro)が普及している.この岩石も同時期の大陸衝突帯に貫入した岩脈状の小岩体群として産し, 新鮮な部分では灰色である. しかし, 表面風化を受けると黒雲母起源の水酸化鉄のために黄色になる. 類似の石材にGranito Juparana (片麻岩、RJ, Rio de Janeiro)があるが、こちらは変成岩がある. 両者とも採掘はブロックである.
 緑色系ではGranito Verde Ubatuba (チャーノッカイト, SP, Ubatuba)が有名で, 10cm大の平行配列した斑状変晶を含む石材もある. 外見は暗緑色であるが構成鉱物は珪長質で, 石英, 長石が緑色を呈している. 採掘はブロックのみである. 近年グラニュライト系の暗色変成岩の各地で採掘されつつある. Parana州(以下PR)のGranito Verde Tunas (alkali feldspar syenite 6*, PR, Tunas)は白亜紀のアルカリ閃長岩で, アルカリ長石が緑色を呈する.
 青色系ではGranito Azul Bahia (ソーダライト閃長岩, BA, Itaju do Colonia, Itapetinga, Santa Cruz da Vitoria, Itarantina)が市場を独占している. 母岩は灰色の霞石閃長片麻岩であるが, 一部が先カンブリア代末期に塩素を含む流体による交代作用を受け, ソーダライトのある青い部分が採掘されている. 母岩体は長さ500m, 幅50mほどのの紡錘形で片麻岩中に構造境界で含有され, 100km位の範囲に平行配列した何十もの小岩体で散在している. 岩相は非常に不均一で, 花崗岩類似組織でソーダライトの少ない600ドル程度の岩石から片麻岩状組織でソーダライトの多い2500ドル以上する岩石まで多種である. 採掘は露頭, ブロック両面にわたっている.
 黒色系では Granito Preto Tijuca (石英閃緑岩10, RJ, Rio de Janeiro)が高名である. この岩石も先カンブリア代末期の大陸衝突帯に2km位の小貫入岩体で産する. 黒色にもかかわらずガブロではなく石英閃緑岩で, 主用構成鉱物の斜長石が黒色であり, 研磨面の光沢のある黒色が好まれてる. 採掘はブロックのみで, 現場切り出し価格が1000ドル以上の高価石材であったが, 十年前に採掘禁止となった. その代用品としてEspirito Santo (以下ES)のGranito Preto Itaoca (石英閃緑岩, ES, Itaoca)などが現れた.
 灰色系ではGranito As de Paus (霞石閃長岩, RJ,  Nova Iguacu)が広く使用されている.研磨効果と耐久性は花崗岩, 花崗閃緑岩にやや劣るが大理石より優れている. 明灰色のアルカリ長石, 黒色の角閃石, 輝石, 暗灰色ネフェリンが特徴的である. Granito Cinza Andoriha(monzogranite 3b、RJ、Mage)はGranito Ouro Velhoと同じ岩脈群であるが, 研磨効果のよい未変質でアルカリ長石の平行配列している部分が好んで用いらる. やや細粒斑状の部分は美しく比較的効果である. 採掘は何れもブロックである.

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装飾用花崗岩の研磨表面画像:A) Granito Vermelho Itu B) Granito Amendua Itu C) Granito Azul Bahia D) Granito Preto Tijuca E) Granito Mesquita F) Granito Cinza Andorinha。


Granito Cinza Andorinhaのブロック採掘。


ブラジルの装飾用石材
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